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2008年9月22日 (月)

「声」の秘密

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アン・カープ著
梶山あゆみ訳

四六判上製/296頁/定価2310円/2008年9月

●「声」で読み解く人間社会のカラクリ!
 あらゆる人間関係に知らず知らずのうちに大きな影響を与えている私たちの声。相手に好印象を与えるのも、話に説得力をもたせるのも、「声の力」に負うところ大なのです。
 本書(原題THE HUMAN VOICE)は、人間だけが使いこなしている最強の道具である「声」についてさまざまな視点から考察した本です。時代や地域、性別の違いは「声」にどんな影響を及ぼしているのか? イギリスで第一線のジャーナリストとして活躍する著者は、驚きのエピソードを紹介しながら「声」の持つ不思議な力をあますところなく伝えています。現在、ネット上やメールでやりとりされる言葉がときにひどく殺伐としたものになるのも「声の力」が欠けているせいかもしれない――そんなことを考えさせられる一冊です。

[本書から]
・母親の声は胎児の心拍数を抑える効果がある。驚くべきことに、生まれて2時間足らずの赤ん坊でも、他の女性の声よりも母親の声に反応する。赤ん坊は母親の「顔を見たとき」より「声を聞いたとき」に微笑む回数が多い。
・声には聞き手が必要で、聞き手がいないとバランスを失う。だから留守電にメッセージを残すのは難しい。電話で留守電にメッセージを吹き込んでいる人の声もすぐわかる。
・本来もっている声域は変わらないのに、日本人女性の声はアメリカ人女性より高く、アメリカ人女性の声もスウェーデン人女性の声とくらべると高い。男女の役割が明確に分けられていた時代の長短が影響しているのではないか。
・ヒトラーが国民を鼓舞するのにも声は大きな役割を果たした。アメリカの戦略諜報局はヒトラーの食事に女性ホルモンを入れて、その声を女性化する計画を練ったことがある。
・会話中の声の大きさ、話す際にどれだけ間をあけるかに注目すると、かなりの確率でうつ病が見抜ける。回復のプロセスも同じく間のあけ方と声の大きさでわかることが多い。

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