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2009年8月

2009年8月21日 (金)

 「ウっ」とつまる一言をさらりと切り返す会話術

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グループ・ニヒト 著

四六判並製/224頁/定価1365円/2009年8月


●答えようのない言葉に上手に答える技術●

「会話は言葉のキャッチボール」などとよくいわれますが、私たちは往々にして、とても「捕球」できないようなキツイ言葉に出くわします。「これも仕事のうちだ」「謝ればいいってもんじゃない」「そういう決まりなんだよ」「仕事と私、どっちが大事なの」……。この手の答えようのない一言によって生まれる気まずさは耐えがたいものがあります。
 では、この手の理不尽な言葉にはどう対応すべきなのでしょうか? 相手との関係に配慮しながら上手に切り返すには、言葉そのものではなく、相手がそのセリフを口にするにいたった背景を考えることが大切だと著者(ライター、文学研究者、声優等から成る執筆集団)は考えています。そして、そんな「おもんぱかる力」「相手の身になる力」を養成するために書かれたのがこの本です。本書が提案する「受け応えの技術」が、人づきあいをスムーズにするための潤滑油になることを願ってやみません。

[ウっとつまる一言への返答例]
●「言われたことだけやってたんじゃダメなんだよ!」
→「機転がきかなくてすみません」「指示に従っておけばいいという甘えがあったかもしれません」「じつは言われてないこともやっちゃったんです……」
●「いつまでも学生気分じゃ困るんだよ」
→「もっとプロ意識をもつように気をつけます!」
●「おれの酒が飲めないというのか」
→「ちょっとトイレに……」「飲めないわけないじゃないですか。(同僚を指さして)彼だってそうですよ」

プロの残業術。
―― 一流のビジネスマンは、時間外に いったい何をしているのか?

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長野慶太=著
四六判並製/208頁/定価1,365円/2009年8月

◎3000人以上の経営者に面接してきたコンサルの超プロが明かす、画期的な残業ノウハウ!

 近年、日本のビジネス界においては「残業ゼロ」が良い働き方だというイメージが定着した観があります。欧米のビジネスマンはメリハリをつけて働いており、日本人のような長時間労働はしないなどと言われたりもします。
 ところが、実際にアメリカを拠点としてヨーロッパなどでもコンサルタントとして活躍している著者によると、いまの日本の「時短」の風潮はどう考えても行き過ぎだといいます。不況のいま、仕事も減っている中でなんとなくこうした風潮に流されるままに働いている人たちは、年を取るほどに労働力としての競争力が衰えていき、今後の社会において厳しい立場に追い込まれる可能性が高いというのです。
 そこで、これまで無数のトップビジネスマンに接してきた著者が、豊富なコンサル経験をもとに、一流のプロフェッショナルの時間外の過ごし方とはいかなるものかということを紹介したのが本書です。
 曰く、「残業時間を『自分のための時間』に変える」「イレギュラータイムの効率化を最大化する」「単純作業は日中にやれ」「最も成果につながりやすい『時間割』をつくれ」「残業時間に得られる『成長の処方箋』を利用しろ」などなど。
 不況のもと、仕事へのモチベーションが落ちがちな昨今ですが、そんないまこそ粘り強くスキルを磨いていくことで、今後の展開が変わってくると著者は言います。これからの「新しい働き方」を提示する本書、厳しい時代を生きるすべてのビジネスマンに読んでもらいたい一冊です。

【本書より】
◎日本人の年間実労働時間は、近年急激に落ち込み、いまやアメリカ以下である。
◎アウトプットの高い仕事を生む心理状態(IPS)は、残業時間にこそ整う。
◎残業時間を「自分のための時間」に変えるため自分にご褒美を与える仕組みをつくる。
◎仕事の質は、それについて考えた時間の長さに比例する。
◎ルーティンに加え「イレギュラーなこと」をしない限り、成果が伸びることはない。
◎何かを書く時は残業時間に輪郭をつけて日中に整えれば、良質な文書を量産できる。

【目次より】

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―― 一流のビジネスマンは、時間外に いったい何をしているのか?" »

ガンがゆっくり消えていく
――再発・転移を防ぐ17の戦略 

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中山 武(NPO法人「いずみの会」代表) 著      

46判/並製/224頁/定価1365円/2009年8月


ガン患者会員の9割以上が、毎年元気で生き抜いている!

 2004年に『論より証拠のガン克服術──長期生存者の会が教えるガン体質改善法』を出して話題となり、2007年に『ガン 絶望から復活した15人──こうしてガンの進行・再発を防いだ』を出した、名古屋のガン患者の会「いずみの会」代表による第3弾。
 悪性のスキルス性胃ガンで「助かる確率は3万人に1人」と言われた著者は、手術後、玄米菜食と運動と心の改善、冷え防止を徹底して体質改善につとめ、25年間再発なしできた。そして「ガンは自分で治せる」との確信から「いずみの会」を設立したのが1990年。以来19年間、現在は約700名いるガン患者会員を支え、再発防止策を日々探究しながら「ガンは死病という常識を捨てよ」「ガン体質を改善すれば、ガンは治る」と啓蒙をつづけてきた。会長はじめ医療とは無関係な素人集団ながら、いまでは支持する医師も多く、何より会員の9割以上が生き抜いている実績から、医学界でも無視できない存在になっている。
 本書は、会設立から約20年の実績にもとづき「いずみの会」活動の集大成として、再発防止策を17の戦略にまとめたものだ。具体的には本文を見ていただくとして、「ガンになったのには理由がある」と、その責任を自分で百%とり、自分で治そうと決意する、そこが出発点である。そして会員さんたちの事例を出して、玄米菜食、適度な運動、心の改善、冷え防止に努めれば、かならず体が答えを出してくれると説く。三大療法や最先端治療に頼ることのリスクについても、知っているのといないのとでは大違いだ。
 前著よりも「冷え防止」がより強調されており、「ガン患者は体温が1度低い」「体温が下がると免疫が下がるので体を冷やしてはいけない」といった主張は、話題作『体温をあげると健康になる』と共通している。近い将来には、「ガンは生活習慣病の1つ」として、化学療法よりも、体質改善によって治そうという考え方が主流になるのではないか。
 最終章には著者の体験からまとめた「ダメになりやすい人、31の問題点」があげられているが、なかなか辛口である。ガンになったら待ったなし、甘えや依存心を排して自己責任でガンを治そうという気迫に満ちた本書を、ぜひご一読いただければ幸いです。

2009年8月 3日 (月)

ヒッチコックに進路を取れ

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山田宏一(やまだ・こういち)、和田誠(わだ・まこと)著

A5判並製/四八八ページ/定価二六二五円/2009年7月

●今年生誕一一〇年、サスペンス映画の巨匠の全作品を映画通の二人が語りつくした本。いまでも繰り返し映画の古典として鑑賞される作品群の秘密に迫る楽しい座談、案内書。

★生誕一一〇周年、いまも繰り返し見られているサスペンス映画の古典

アルフレッド・ヒッチコックはイギリス生まれの映画監督で、一八九九年に生まれ、一九八〇年になくなっています。今年が生誕一一〇周年で記念上映会などもいくつか開かれています。ヒッチコックの作品は「殺人」「恐怖」「サスペンス」をエッセンスとして独特の魅力があり、今でも熱狂的なファンがいます。またフランソワ・トリュフォーがヒッチコックの監督術を長時間インタビューした『映画術 ヒッチコック/トリュフォー』(晶文社、山田宏一他訳)の影響などもあり、映画の古典としての評価が高まり、映画学校などでも繰り返し見られています。ヒッチコックは生涯に五三本の映画を監督していますが、初めはイギリスで頭角を現し、一九四〇年にハリウッドに招かれて『レベッカ』を撮り、アカデミー作品賞をとっています。以降アメリカで三〇本の作品を撮り、『裏窓』『ダイアルMを廻せ!』『北北西に進路を取れ』『サイコ』『鳥』などが有名ですが、どれも観客を驚かせる工夫に満ちており、すべての作品が映画的な実験の精髄といってもいいほどです。この本は二人の映画通で熱狂的ファンが一本一本の作品の秘密について語り明かしたマニアックで楽しい案内書です。

★「映画的なるもの」をめぐって山田・和田両氏の限りなき探求
山田宏一氏は先ほどの『映画術』の翻訳や小社刊『何が映画を走らせるのか?』などまで一貫して「映画的なるもの」とは何かを著述活動を通して追求してきました。和田誠氏は映画ファンが高じて『麻雀放浪記』『快盗ルビー』などの映画監督になってしまった人です。二人を魅了したヒッチコック映画の面白さとは何か。
『鳥』のアニメーションにディズニーのアブ・アイワークス(ミッキーマウスの生みの親)を起用した話。/『ダイアルMを廻せ!』が3D映画として撮られた話。/ソール・バスのタイトルデザインのすばらしさ。/テレビの「ヒッチコック劇場」から生まれた傑作『サイコ』。/クリント・イーストウッドにまでいたるヒッチコックの影響。……などさまざまな話題を通して、映画の面白さとヒッチコックの面白さの核心に迫っていきます。すべての映画ファン必読の本と言えましょう。

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