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2010年4月21日 (水)

まだ科学で解けない13の謎

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マイケル・ブルックス著/楡井浩一訳

46判上製/352頁/定価1,890円/2010年4月

◆世紀の大発見はいつも、奇妙な「謎」からはじまる
 20世紀には何度か、「科学革命」と呼べる劇的な科学の進歩がありましたが、それらの発端は、当時の科学理論ではまったく説明できない「奇妙な謎」にありました。たとえば、奇妙な「光の速さ」の謎が相対性理論を誕生させましたし、微小世界の奇妙な振る舞いの謎が、量子力学を生むことになったのです。
 21世紀にもおそらく何度か、科学革命が起こることでしょう。では、21世紀の科学革命の萌芽はどこにあるのでしょう?
 科学の歴史から考えれば、それは「すでにわかったこと」のなかにではなく、「まだわからないこと」のなかにあるに違いありません。本書は、科学革命につながりうる「まだわからないこと」の最新事情を解説した、刺激的な科学書です。

◆解決すれば科学革命が起こること間違いナシ。最大級の謎の数々を解説!

 本書では宇宙論から自由意志、セックス、常温核融合や地球外生命、代替医療までの幅広い分野から、科学革命につながりうる13の謎を選んで解説しています。それらの「謎」が今どんな段階にあり、解決にはどのような方向性があり得るかなど、非常にわかりやすくレポートされています。
 たとえば、「パイオニア変則事象」は宇宙探査機パイオニアが、重力の法則から少しズレた軌道を描いて飛び続けているという問題。これまでにさまざまな理由が考えられましたが、どれによっても説明がつかず、もしかしたら物理学の最重要理論の一つ、重力法則が間違っていることを示しているのかもしれません。
 また、「セックス」も大いなる謎で、生物が有性生殖によって増殖する理由が科学では説明がつかないというものです。どう考えても、単為生殖(性交なしで子をもうけること)のほうが進化上は有利なはずで、生物学者たちは、雌雄が存在したほうが有利な理由を見つけられないでいます。セックスを説明するためには、生物学でもっとも成功した理論である進化論に、大きな変更を加えなければならないかもしれないのです。
 科学の世界は発見のニュースにあふれていますが、実際のところ、科学革命を起こす大発見は、滅多にありません。しかし、その大発見の瞬間には、科学の体系がひっくり返るような大激震が、科学界に広がります。科学革命は、「謎」の解決によってもたらされ、その大激震の興奮は「謎」を知る者にしか味わえません。間近に迫っているかもしれない、21世紀の科学革命の興奮をリアルタイムで感じるためにも、科学に多少なりとも興味をお持ちの方には是非読んでいただきたい一冊です。

●本書で扱う13の謎 
1 暗黒物質・暗黒エネルギー
   ――宇宙論の大問題。でもそんなものは存在しない?
2 パイオニア変則事象
   ――物理法則に背く軌道を飛ぶ二機の宇宙探査機
3 物理定数の不定
   ――電磁力や強い力、弱い力の強さは昔は違っていた?
4 常温核融合
   ――魔女狩りのように糾弾されたが、それでよかったのか?
5 生命とは何か?
   ――誰も答えられない問い。合成生物はその答えになる?
6 火星の生命探査実験
   ――生命の反応を捕らえたバイキングの結果はなぜ否定された?
7 〝ワオ!〟信号
   ――ETからのメッセージとしか思えない信号が一度だけ……
8 巨大ウイルス
   ――私たちはウイルスの子孫? 物議をかもす異形のウイルス
9 死
   ――生物が死ななければならない理由が科学で説明できない
10 セックス
   ――有性生殖をする理由が科学ではわからない
11 自由意志
   ――「そんなものは存在しない」という証拠が積み重なっている
12 プラシーボ効果
   ――ニセの薬でも効くなら、本物の薬はどう評価すべきか?
13 ホメオパシー(同種療法)
   ――明らかに不合理なのになぜ世界じゅうで普及しているのか?

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