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2010年5月

2010年5月21日 (金)

マヤ・アステカ遺跡へっぴり紀行
――メキシコ・グアテマラ・ホンジュラス・ベリーズの旅

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芝崎みゆき【絵と文】/A5判/並製/256頁/定価1470円(税込)/2010年5月

日本人に大人気のメキシコ~中米の愉しい旅行ガイド
『不可思議大全』と同じく、全篇「手描きの文字と絵」で構成。著者芝崎さんが実際にメキシコ~中米を旅したときの情報をもとに、無数に存在するメソアメリカ文明の「遺跡」をガイド、見どころや予備知識を教えてくれるとともに、旅の途上での愉しい出来事、現地の人たちとの交流などを「オモシロい漫画と絵解き」で紹介。
 いまや日本人観光客の人気スポットになっている、メキシコ~マヤ遺跡に出かける際には是非お手元にお持ちいただきたい愉しい1冊です。
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著者・芝崎さんは、やはり全篇「手描きの文と絵」の前著『古代エジプトうんちく図鑑』『古代ギリシアがんちく図鑑』を発表していますが、その楽しさやわかりやすさのみならず、内容のレベルの高さで評判になりました。

古代マヤ・アステカ不可思議大全

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芝崎みゆき【絵と文】/A5判/並製/304頁/定価1575円(税込)/2010年5月

謎につつまれたメソアメリカ文明のすべてを絵解き
 巨大な石造ピラミッド群を築き上げ、高度な数学や天文学を展開し、複雑な文化が花開かせていながら、いつしか衰退し消えていった「謎の文明マヤ」。マヤを中心にメソアメリカに存在した文明の「歴史」の流れを追いかけ、その社会や宗教、文化などの詳細を「オモシロい漫画と絵解き」で紹介するユニークな本。
 本文はすべて(目次も)著者の「手描きの文字と絵」で埋め尽くされています。楽しくわかりやすく、しかし、生半可なマヤ本よりかなり「深く」突っ込んだ内容です。非ヨーロッパ文明、非アジア文明の最大のものであるメソアメリカの世界を心行くまで堪能できる1冊です。

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著者・芝崎さんは、やはり全篇「手描きの文と絵」の前著『古代エジプトうんちく図鑑』『古代ギリシアがんちく図鑑』を発表して いますが、その楽しさやわかりやすさのみならず、内容のレベルの高さで評判になりました。

日本をここまで壊したのは誰か

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西尾幹二(にしお・かんじ)著

四六判/上製/264ページ/定価1680円/2010年5月

なぜ現代日本の停滞感が生まれたのか、その真因を探った力作エッセイ。
解体をもたらした元凶たちを名指しで批判する。

 民主党政権下、日本はますます迷走し続けているようですが、今日の荒廃を招いた原因は何か。著者はメディア上で保守の立場に立った評論を書き続けていますが、本書では、年来の主張から一歩踏み込んで、歴史的経緯と欺瞞の構造を、思い切って実名を挙げつつ批判しています。類書にない特徴的な指摘をいくつかあげてみましょう。

● 宮沢喜一や河野洋平だけではなく、福田赳夫や中曽根康弘=後藤田正晴の一見保守派も批判していること。
● 福田のダッカ日航機事件への対応の甘さが金正日の拉致事件を誘発したということ。
● 中曽根時代以降の日米構造協議、行政改革、靖国参拝問題は米中の日本攻撃だという認識が希薄だったということ。
● 江沢民とビル・クリントンの明らかな対日攻撃に無防備だったこと。
● 最近のトヨタ・バッシングは経済人の国家意識の欠如から生み出されたものだ。中国に媚びればアメリカに叩かれる。
● 「経済は経済の問題であり、政治とは関係ない」と公言する奥田碩や御手洗冨士夫のような経団連トップの認識ではやっていけない。
● グローバル化したからこそ国家というものが必要なのだ。米中を見れば明らか。
● シーシェパードを擁護するオーストラリアという国の人種差別的文化の歴史。
● 外国人参政権を認めたことによるオランダとドイツの惨状、日本の無警戒さ。
● 小沢一郎のやり方は小泉純一郎の手法と同じであり、批判を許さない左翼ファシズム的手法である。
● 鳩山由紀夫の沖縄基地撤廃論は十年前から一貫した主張であり、今にはじまったことではない。そういう人間をなぜ首相にしたのか。
……などなど。

 目をみはるような指摘に満ちており、また勇気を持って書かれた本書は、参院選を控えた現在、本質的な論議をおこすためにぜひ読んでいただきたい好著です。

この世は一度きり

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岡野薫子・著

四六判上製/256頁/定価1785円/2010年5月

●80代の今も現役の童話作家がほのぼのと綴る「老い」と「死」
 この本の著者・岡野薫子さんは当年とって81歳。『銀色ラッコのなみだ』に代表される自然に材をとった佳作や、小学校の国語教科書に収録されている『桃花片』などの作品で知られている児童文学の大家ですが、現在も精力的に創作活動を続けています。
「一度きりの人生は、気がつけばもう終末に近づいてきている」。そう述懐する著者の脳裏をよぎるのは、仕事に夢中だった若かりし日の思い出、そして父親の死で暗転した子ども時代のこと。本書ではそうした思い出を随所にちりばめながら、否応なく老いを実感させられる日々の中から生まれた思念を自在に綴っています。これまで生きてきたことの意味、そして、いま生きていることの意味を心の深いところで理解できるのは、人生の終末をしっかりと見据えることができた瞬間なのかもしれない――。そんな思いに駆られる滋味あふれる本です。

[本書から]
●人生の分岐点は多く、その選択は私たちの自由に任されている。その結果がはっきりと表われてくるのが老年期だ。人生の終わりが見えてきたとき、私たちは「自分」という作品をつくってきたのだと気づかされる。
●年齢相応に老いていくのが生き物の自然な姿だと思っていたが、死より厄介なのが「老い」だということに気がついた。老いて体の動きがぎこちなくなると、何をするにも自分の体を意識しないわけにはいかなくなる。
●「さようなら」ではなく「行ってまいります」。晴れやかな心境でこの世から踏み出していきたい。

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