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2010年6月21日 (月)

声に出して読みたい日本語 6
――人生を祝祭にする言葉

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齋藤孝 著

四六判/並製/二二四ページ/定価一四七〇円/2010年6月

ベストセラー本の続編。今回は元気になる言葉を集めてみた。
日本語の魅力を再発見する試み

 『声に出して読みたい日本語6』は2001年に第1巻が刊行され、大ベストセラーとなった同書の第6巻目の本です。1巻目は100万部を越えるヒットとなり、同種の本が相次いで刊行され、ある種の「日本語本ブーム」が生まれるきっかけとなりました。
 本書は明治大学文学部教授で教育論を教える齋藤孝氏が「日本語の名文を繰り返し暗誦、朗誦する」ことが心や身体によく、教育効果が高いという年来の主張から生まれました。暗誦・朗誦のための教科書、テキストとして編まれた本です。昔は寺子屋で論語の素読をして読み書きを教えたものですが、現在の教育では黙読が主で、大声を出して朗誦することが忘れられているという批判から生まれた本なのです。実はこの本はそうした教育的狙いを持つと同時に多くの成人の読者にも受け入れられました。ここに集められている古今の名文、名句、芝居のセリフ、詩、俳句、漢詩などがとても魅力があり、繰り返し読んで飽きず、楽しいからです。この本を読んであらためて日本語の美しさ、面白さに触れたという人も多く、朗読の会のテキストや健康のための素読に使っている人もいます。

「ええじゃないか」から「ソーラン節」へ
 第6巻は「ええじゃないか」から始まり、終わりのほうでは「ソーラン節」が取り上げられています。「ええじゃないか」はご存知のとおり幕末の政情不安の中で庶民のあいだに自然発生的に流行った踊りで、「ええじゃないか、ええじゃないか」と皆で歌いながら無礼講で町を練り歩くものです。「ソーラン節」は北海道の漁師の間に生まれた民謡ですが、いまでは「ロック・ソーラン節」となって子どもたちがこれにあわせて歌ったりしています。
いずれも言葉そのものにはさほど意味はないのですがそれを唱えていると、妙に明るく元気になるという点で共通点があります。本書第⑥巻は「人生を祝祭にする言葉」というサブタイトルがつけられています。「ええじゃないか」「ソーラン節」などの無闇と明るく元気になる言葉、日常を非日常にする言葉(冠婚葬祭の言葉、雨乞いや厄払い)、逆境を跳ね返す言葉(正岡子規の「病床六尺」、インビクタスの詩)、季節を感じる言葉(ひなまつり、春よ来い)など、日本人は古来より、人生のいろいろな局面で、言葉による「祝祭化」を行ってきたきたという観点から多くの言葉を選んでいます。ぜひ読者の方々はこれを読んで元気を出し、日本語の豊かさに触れていただきたい。

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