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2010年8月20日 (金)

思い出に残る子どもの写真を撮る方法

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 高濱正伸(花まる学習会代表)著

A5判変形[左右182mm×天地210mm]/並製/96頁/定価1,680円/2010年8月

◆「子どものプロ」によるコミュニケーション中心の写真術
 カメラを買う目的として、最も多いものの一つが「子どもを撮りたいから」というものでしょう。しかし、意外なことに、本屋さんのカメラ技法書コーナーに行っても、子どもを撮る方法について書かれた本はほとんどありません。いくつかあっても、カメラの機能活用や、撮影後のデータ加工に関する話が中心で、どうやって子どもの笑顔を引き出せばいいか、というようなことは書かれていません。
 本書は、「カメラのプロ」ではなく、「子どものプロ」が書いた子どもの写真撮影術の本。著者は、学習教室と野外体験教室で合計数万人の子どもたちを見てきた、高濱正伸さんです。学習教室「花まる学習会」を主宰し、『算数脳パズルなぞぺー』シリーズなどのほか、子育てや教育法に関する著書のある「子どもとのコミュニケーションの達人」が子どもの撮影術を伝授します。

◆「ほら! ちゃんとカメラの方を向いて!」なんて言ってませんか?

 本書は、100点以上の作例を紹介していますが、それを見るときっと驚くことでしょう。子どもたちのすばらしい笑顔や真剣なまなざし、思わず笑みがこぼれるかわいらしい仕草がどのページにも写っています。どれもカメラのプロではない高濱さんが撮影したもの。どうやったらこんなふうに撮れるのかと思わされる写真ばかりです。
 その秘訣は、コミュニケーションにあると高濱さんは言います。子どもの写真を撮るとき「にっこり笑って!」などと声をかけて写真を撮っていないでしょうか? 大人相手に写真を撮るときでも、そんなふうに声をかけたら自然な笑顔にはなりません。
 子どもはおもしろいこと、うれしいことがあれば、笑ってくれるはずです。高濱さんは、本書で笑顔にさせる方法をいくつも紹介しています。おどけてみせるとか、ちいさなボケを見せるといったものが基本ですが、子どものいいところを見つけて褒める、撮影者自身がテンションを上げて盛り上げる、子どもに大きな声を出したり体を動かすように働きかける、というものもあります。最初はうまくできなくても、そういう発想を持ってカメラを構えるだけで、ずっといい写真が撮れるようになるはず。効果が絶大であることは、本書にある作例が証明しています。
 このほかにも、光の向きや背景にかんする撮影の基本、真剣な表情を撮る方法や、視線を使った演出法なども伝授しています。いずれもコンパクトデジカメで気軽に撮ることを前提としており、むずかしい技術論は一切なし。全編、子どもの魅力を引き出したり発見したりすることについて書かれています。秋の行楽シーズンに向け、子どもとの思い出をつくり、それをカメラに残すために、是非おすすめしたい一冊です。

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