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2011年4月

2011年4月18日 (月)

中国はいかに国境を書き換えてきたか
――地図が語る領土拡張の真実

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平松茂雄 著/四六判上製/272頁/定価1680円/2011年4月

「いつのまにか領土に組み込んで実効支配する」中国の伝統的手口を徹底検証する一冊

●中国が主張する国境に歴史的正統性はまったくない。
 2010年9月、尖閣諸島沖で、日本の海保船に中国漁船が衝突し、その後日本と中国の深刻な外交問題へと発展しました。当時中国の驚くほど強硬で高圧的な態度に、そして日本政府の弱腰の対応に、多くの日本人が驚き失望し、憤りを感じた一件はまだご記憶に新しいのではないでしょうか。
 しかし、尖閣の事件は起こるべくして起こったと著者は指摘します。中国は1949年の建国当初の多事多難な時期にもかかわらず、満洲、内蒙古、新疆、チベットを次々と占拠し、いつのまにか国境を書き換え、自国の領土を拡張してきました。その手口はやがて南シナ海、東南アジア、東シナ海進出時にも応用され、今や現実の国境線を超え、全世界にその影響力を波及させています。「自国の歴史的な領土だ」と強硬に主張し、中国人を送り込み、強制的に実効支配を強めていくやり方は、言わば中国伝統の領土拡張の手口とも言えます。本書では著者が所蔵する極めて資料価値の高い地図や写真をもとに、中国の領土拡張の過程を実証的に立体的に描き出します。
 また、著者は櫻井よしこさんのブレーンとしても有名で、本書は50余年におよぶ中国研究の集大成となる一冊です。中国の恫喝や威嚇に右往左往するしかなかった日本人のための理論武装の書として大いにお役に立てるのではないかと存じます。

●目次より
史上最大の版図に膨張する現代中国
漢民族王朝が支配した土地は狭い
時事状況によって変化する中国の領土観
「チベット解放」という名目の「チベット侵略」
現実の領土を大きく超えた中国軍の最新戦略地図
徹底的に調べ尽くされたに日本の沿岸海域 

ビジュアル版 男のきもの大全

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着物伝承家 早坂伊織【著】

A5判並製/カラー口絵16頁+本文320頁/定価2310円(税込)/2011年4月

 500点以上の写真・イラストに、充実の解説。
 「着物のすべて」がわかる決定版!!

 著者の早坂伊織氏は、着物の生産・流通・販売から、実際の着こなしまで、「男の着物」にまつわるあらゆる現場に長年携わり、着物の普及と伝承を目指して活動してきた日本で唯一の「男の着物の専門家」です。本書は、その早坂氏の活動の集大成といえる「ビジュアル版・総合着物ガイド」です。
 着物の基本知識から、スマートな着こなし術、たたみ方、お手入れ、かしこい買い方、仕立ての極意、着物暮らしのコツ、和装博学まで、「男の着物の必須知識」をわかりやすく解説。また、着姿のカラー写真や、着付けの手順を描いたイラストなど、ビジュアル要素を500点以上盛り込み、目で見てポイントを理解できるよう工夫しました。
 本書は、著者の30年以上にわたる着物暮らしの経験にくわえ、全国各地の着物の産地や、和装の流通・販売に従事する方々を取材して得た確かな情報に基づくものなので、信頼性が違います。これから着物を着てみたいという初心者の方から、着物をなじむほどに愛用している人、和装や和文化にまつわる世界で活躍する方々にも必ず役立つ、愛蔵版の一冊です。

◆おもな内容
1 着物の種類  日常着・外出着・礼装/染めと織り/絹・麻・木綿・自然布…etc.
2 着物を知る  長着/羽織/袴(はかま)/帯/襦袢(じゆばん)/褌(ふんどし)/足袋(たび)/和装履物/和装コート/扇子(せんす)/和傘…etc.
3 着物を着る  帯の締め方/羽織紐(ひも)の結び方/袴(はかま)の着け方/褌(ふんどし)の締め方/着崩れの直し方…etc.
4 着物のメンテナンス  普段の手入れ/洗濯/汚れ落とし・シミ抜き/畳み方/収納と保管…etc.
5 着物を買う  着物選びのポイント/反物(たんもの)の知識/仕立ての極意/和装コーディネート…etc.
6 着物で暮らす  着物でトイレ/食事をする/乗り物に乗る/雨の日の外出/汗対策…etc.   

2011年4月11日 (月)

C級戦犯がスケッチした巣鴨プリズン

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飛田時雄・著/岡村青・構成

四六判上製/216頁/定価1785円/No.1821/2011年4月

●巣鴨プリズンの「生き証人」が、膨大なスケッチとともに往時を回想する稀有な記録!

 本書は、C級戦犯として巣鴨プリズンに収容された一庶民が、獄中で描きためていた膨大なスケッチとともに往時を振り返った本です。著者は戦争中、捕虜収容所に配属されていた際に、作業を拒んだ捕虜を殴った罪で重労働30年の判決を受けます。偶然にもA級戦犯たちと同じ房舎に収容された著者は、東條英機の身の回りの世話をするなど多くの高官たちと身近に接することになりました。本書に収められたスケッチは、その当時の様子を生き生きと伝えるものです。MPに恫喝される東條、配膳に並ぶ元高官、妻子の写真に手を合わせる服役者――。六十余年前の日本人が体験した悲痛な歴史の断面を、著者は細やかな観察眼で記録しています。敗戦日本の様相を雄弁に物語る、きわめて貴重な資料といえます。

【本書から】
●梨本宮からイラストを描いてほしいとの依頼を受けたのには正直びっくりした。まったく予想もしていなかったし、第一イラストを描いていることなど話した覚えもないからだ。なのに梨本宮は、「きみぃ、絵を描いてるっていうじゃないか。だったら、わしが食事分配で並んでるところを描いてくれんかね。記念に持っていきたいんだ」と言う。
●私が清掃に訪れると、東條は終わるまで外で待ち、終わると「ありがとう。ご苦労さま」と必ず礼を言ってくれた。清掃をしてもらうのは当たり前と思っている高官が少なくないなかで、東條は違った。東條と身近に接するにつれ、私の気持ちは変わってきた。
●本間雅晴はきたるべき裁判に備え、英文で証言資料を作成してはしきりと朗読し、「自分の裁判は無罪、しからずんば死あるのみ……」とまで言いきり、すでに覚悟は決めていた。そのような本間でありながら、隠れた趣味があるのも私は知っていた。本間は水飴が大好物だった。子供のように水飴をしゃぶってはニヤニヤしている彼の姿に思わずプっと吹き出してしまった。  

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