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――支配者たちの秘密の世界 »

2011年5月24日 (火)

ロマノフの徒花
――ピョートル二世の妃エカチェリーナ

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河島みどり 著
四六判上製 216頁  定価2200円 2011年5月

◆ロシア史の空白を埋める奇書
  著者は『ピョートル大帝』に続いて本書を上梓しました。帝政時代の資料はソ連時代に一掃され、ソ連から姿を消しました。著者はリヒテル、ギレリスなどの通訳をつとめ、その頃訪れた亡命ロシア人が多く住むパリの古書で資料を集めました。ですからこの本には参考文献として日本語の本は一冊も使われていません。

  ロマノフ王朝は18世紀3人の女帝と一人の皇女が統治しました(この女性がロマノフの徒花)。の本はこの皇女に光を当てます。婚約したピョートル2世は結婚寸前に若くして死去。夫を失ったエカチェリーナは朔北の地シベリアへ追放となります。ここでの生活が実に活き活きと語られています。スターリン時代もかくやと思わせるものがあります。一旦流刑地にたどりつくと、またさらに東方の流刑地に移動させられ、何年か後にエカチェリーナはようやくペテルブルグにたどりつくという苦難の物語です。このとき、シェレメーチェフ家の息女も道道するのですが、この女性が記録を残してくれたのでこの物語が成立しました。   

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