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2011年9月

2011年9月26日 (月)

TOKUGAWA15(フィフティーン)
――徳川将軍15人の歴史がDEEPにわかる本

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文・絵 堀口茉純
46判並製/2色/240頁/定価1260円(税込)/2011年9月

「江戸検定1級」に最年少で合格した才女が
将軍15人の素顔をDEEPに解説!  

 著者の堀口茉純(ほりぐち・ますみ)さんは、幼少期より時代劇に親しみ、小学生の時、司馬遼太郎の『燃えよ剣』に出会い、沖田総司に初恋。中・高校生の頃の成績は歴史のみ5。25歳の時、超難関である江戸文化歴史検定の1級に最年少で合格。現在は、江戸の文化や歴史にまつわる講演・執筆等に精力的に取り組む、筋金入りに歴史マニアです。本書は、そんな彼女の初めての著書となります。
 著者は執筆にあたって、『徳川実紀』など徳川将軍家の正史と呼ばれる史料はもちろん、将軍について書かれた個人の日記や手紙、さらには遺骨の発掘調査報告書まで読み漁り、血液型から虫歯の数に至るまで徹底的に調べあげ、各将軍のキャラクターと人生を解き明かしていきます。
 また、著者本人が描いた「歴史イラスト」を150点以上収載。時代考証をふまえた精緻なイラストでありながら、将軍の“個性”を浮き彫りにしたユニークな作品ばかり。イラストを眺めるだけでも歴史の面白さが伝わる仕上がりになっています。特に4コマ漫画は秀逸です。
 抜群のエンターテインメント性と、史実を的確に押さえたわかりやすい解説が魅力の本書。歴史好きの方はもちろん、ちょっとだけ興味があるという方や、いままさに歴史を勉強している中高生の方にも是非ともおすすめしたい快著です。

●もくじより           
初代 トラウマ将軍・家康
2代 ストレス将軍・秀忠 
3代 ナイーブ将軍・家光
4代 イエスマン将軍・家綱
5代 ヤリスギ将軍・綱吉
6代 下積み将軍・家宣
7代 エンジェル将軍・家継
8代 超(スーパー)ラッキー将軍・吉宗
9代 Mr.ロンリーナイト将軍・家重
10代 エリート将軍・家治
11代 ビッグダディ将軍・家斉
12代 飼い殺し将軍・家慶
13代 暗愚(時々正論)将軍・家定
14代 スイーツ将軍・家茂
15代 インテリ将軍・慶喜

驚くべき雲の科学

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解説 リチャード・ハンブリン/制作協力 英国気象局/訳者 村井昭夫
AB判変形[220mm×198mm]/並製/144頁/定価2,100円/2011年9月

◆「こんな雲、見たことない!」と思わず声を上げること間違いなし
 UFOのような形の雲、七色に美しく輝く雲、奇妙な尾を引く不気味な雲など、空にはときに驚くような雲が現れることがあります。本書は、そのような「驚くべき雲」を偶然に、あるいは待ち構えて撮影した写真を集め、それぞれを科学的に解説した本です。
 空ではいまこの瞬間も、雲たちが生成消滅や離合集散、変形を繰り返しており、ひとときも止まることはありません。本書の写真を解説しているリチャード・ハンブリンは、「雲たちは私たちに終わることのないショーを見せてくれる」と言っていますが、本書に収められている写真は、まさにそのショーがもっとも盛り上がった決定的な瞬間を、特等席から捉えたと言える写真ばかり。どの写真を見ても「こんな雲、見たことない!」と声を上げてしまいそうになることでしょう。

◆英国気象局の協力により、激レア写真を収集・掲載
 本書のすばらしさは、超強力竜巻や、巨大レンズ雲の写真に代表されるような、雲のバリエーションの豊かさ、写っている現象の強烈にあると言えるでしょう。これは世界中にいるプロ・アマの雲愛好家が撮影した大量の作品の中から選りすぐりのものを掲載しているからで、どれもが壮大で美しいものばかりです。さらに、本書には、世界でもっとも歴史のある気象関連機関のひとつ、英国気象局(日本の気象庁に相当する組織)が制作に協力していることから、一般人には入手困難な、珍しい気象現象の衛星画像や、国際宇宙ステーションから撮った積乱雲、戦闘機の衝撃波雲、ハリケーンの目の内側の写真などのような超レア写真も掲載されています。そしてすべての写真に、なぜそんな形の雲が生まれたのか、雲の専門家による科学的な解説がされているので、驚くべき「作品」が生まれた理由も知ることができます。
 明日、空を見上げたら、本書にあるような「驚くべき雲」が浮かんでいるかもしれない…。そんな気にさせ、雲を見る目が変わる一冊です。

ペテルブルクの薔薇
――ロマノフの血を継ぐ女帝エリザヴェータ

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河島みどり=著 

四六判/上製/272頁/定価2,625円(税込)/2011年9月

ロマノフ王朝の美しく才気あふれる女帝の波瀾の生涯
 18世紀のロシアは「女帝の時代」といわれ、71年間に4人の女帝が君臨したが、アンリ・トロワイヤの著作でも有名なエカチェリーナ二世を除いて、彼女らの評価は概して低く、表舞台の主役というわけではなかった。ロシア語通訳の草分けとして60年代から活躍してきた著者は、そんな彼女らの実像に興味を抱き、こつこつと資料を集め始めたものの容易ではなかったという。当時はソ連邦の時代で、ロマノフ王朝の資料類はレーニン図書館の奥深く死蔵され、ロシア人といえども自由にみることはかなわなかったからだ。しかし著者は亡命ロシア人が多く暮らすパリの古書店やロシアの友人たちの協力を得て、ロマノフ女帝史三部作を書き上げた。『ピョートル大帝の妃』『ロマノフの徒花』(ともに草思社刊)、そして今回の『ペテルブルクの薔薇』である。
 本書の主人公エリザヴェータは、ピョートル大帝を父に、エカチェリーナ一世を母にもつサラブレッドであったばかりでなく、各国駐露大使が「朗らかで頭の回転が速い」「ダンス、乗馬が得意で、外国語も堪能」「薔薇のようなあでやかな微笑みをお持ち」などと本国への文書に記したほどで、文字通りペテルブルク宮殿の華として讃嘆された皇女だった。両親が目論んだルイ十五世との縁組は破談となるが、もし実現していれば歴史が変わっていたことだろう。
 父帝の没後、ロシアの政局は混迷を極め、昨日の覇者が今日はシベリア送りの憂き目をみるといった世情のなか、アンナ女帝の率いるドイツ系貴族がロシアを牛耳るに至り、エリザヴェータ自身も抹殺される恐怖に苛まれる。彼女が幸運だったのは、有能な取り巻きに恵まれたことだった。そしてピョートル大帝の血を継ぐ彼女の魅力と人気。当時、軍の兵舎で愛唱されていたのは「この世で誰が一番美しい? われらがエリザヴェータこそ一番の美人!」という歌で、士官たちはピョートル大帝を追慕し、その息女を敬慕していた。軍を味方につけた彼女のクーデターはやすやすと勝利を収め、玉座を奪還する。
 エリザヴェータの治世は、初めこそ危うかったものの忠臣たちを上手に起用することによって順調に基盤を築き上げていく。女帝自身は内政や外交問題を処理することはなかったが、官僚の人選やその諮問の裁断を通して大きな力を発揮し、ロシアに安寧の20年間をもたらした。
 ペテルブルクの都市改造、冬宮(現エルミタージュ美術館)の建築、モスクワ大学の創立、芸術アカデミーの設立など、のちのエカチェリーナ大帝が国威を高める地盤は、すべてエリザヴェータの時代に築かれている。そして、いまやロシアの民の食生活に欠かせないジャガイモをドイツから輸入し、強引に栽培させたのものエリザヴェータだった。(了)

2011年9月12日 (月)

やっかいな中国人を黙らせる法
――中国要人が教える中国式マネジメント術

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鈴木健介 著
四六判/並製/224頁/定価1365円/2011年9月

◆中国人とのつき合い方にはコツがある!
 数多くの日本企業が本格的に中国ビジネスに参入している今、中国人とのつき合い方に悩む日本人ビジネスマンは増えてきています。対中ビジネスの経営コンサルタントである著者のところにも、ここ数年で中国人社員とのトラブルや交渉事、管理の仕方などに関する相談が急増していると言います。著者によると多くのトラブルの原因は日本人の感覚のまま中国人とつき合おうとするところにあると指摘します。
 では中国人とうまくビジネスを進めていくにはどうしたらいいのでしょうか? それにはまず中国人には中国流のビジネスのやり方があることを理解することから始めなければなりません。本書は著者が中国国営企業の幹部から教わった「中国式マネジメント術」を解説したものです。「育てようとするな」「出身省ごとにグループ化せよ」「見栄を張らせろ」等々、中国人の視点から書かれた中国人によるマネジメント術は、われわれ日本人には目からウロコの連続ですが、等身大の中国人を理解する上でも大いに参考になります。
 実際にビジネスの現場で起こったさまざまなトラブルの事例を豊富に盛り込み、中国人とうまくビジネスを運ぶために役に立つコツとツボが身につく一冊です。

◆やっかいな中国人は3つのタイプに区別せよ!   
・虫タイプ
本質:一度厚意に接したら以後自分の権利であると思いこむ。
対応:イエス・ノ―を明確にし、ダメなことを行ったら懲戒に徹し、良い行動をしても当然のこととして褒めない(褒めると増長し権利主張を始める)。

・犬タイプ
本質:ひとりではおとなしくしているが何人か集まると権利主張する。
対応:優しさや弱さを見せるとつけ込んでくるので常に毅然とした態度で接すること。信頼しやすく頼りたくなるが、権限を与えない。

・牛タイプ
本質:権力を持つ立場でありながら、厚意を権利と思い込む。政府の幹部や国営企業の子息に多い。
対応:影響力を持っている場合が多いので利用する相手として割り切ること。目的以外ではつかず離れずの距離を保つこと。

中国流のマネジメントの面白さや奥深さがわかる、ほかにはない魅力を持った本です。多少なりとも中国に関わっているという方にはぜひおすすめです。

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