« 2012年6月 | トップページ | 2012年8月 »

2012年7月

2012年7月31日 (火)

苦手な女子のセンパイ と うまくつき合う方法

1913_2

1913












小嶋マキ・著

46変形判・並製/240頁/定価1365円(税込)/2012年7月

 職場の“先輩女子”攻略法が
 楽しく身につく本。

 働く女子にとって、男性の先輩より、女性の先輩とのつき合いのほうが難しいというのは、よく聞かれる悩みです。挨拶しても無視されたり、男性社員とからむと露骨に不機嫌になられたり、ファッションや恋バナで張りあってこられたり……。こうした先輩女子の態度に日々悩まされている後輩女子は多いのです。

 そこで本書では、後輩女子たちが抱える様々な悩みを紹介し、先輩女子攻略の極意を指南しました。
 第1部では、朝のあいさつ、雑用、ランチタイムから、更衣室でのやりとり、飲み会まで、「先輩女子との一日をソツなく乗りきるための方法」を徹底解説。
 第2部では、バリキャリ先輩、乙女な先輩、注意が細かすぎる先輩、モンスター先輩、セクシー先輩……など、「先輩女子の《タイプ別》攻略法」を紹介。
 最後の第3部では、男性社員をめぐる先輩女子との“恋愛トラブル”や、先輩によって仕事の指示が違うときは? といったありがちな“仕事のトラブル”の解決法を伝授します。

 著者の小嶋マキさんは、会社員時代に、職場の先輩女子にひどく悩まされたことがあり、先輩女子とのつき合いに悩む後輩女子の助けになる本を作りたかったといいます。
「職場の先輩女子といかにつき合うか」というテーマは、後輩女子にとっては切実な問題でありながら、類書がありません。本書が、働く若い女子にとって必読書となり、大いにお役立ていただけることを願ってやみません。

2012年7月24日 (火)

タミヤのミリタリー・ボックスアート傑作選

1901








インデックス社編
A4判/並製/128頁/定価3675円(税込)/2012年7月

タイガーにシャーマン、グレイハウンドにハーフトラック。
人気の戦車・軍用車輛のパッケージアートを美しい画集に!

「タミヤのタンク」は、模型ファンならずとも中高年の男性なら誰もが一度は手にしたのでは。田宮模型のミリタリーモデルの魅力は、一つにはそのパッケージアートの素晴らしさがあります。精確な資料に基づいて細部までクリアに正確に表現されたその箱絵は、模型製作の貴重な資料になると同時に、見事な「絵画」としても見ごたえのある傑作揃いです。
 大西將美さんをはじめ、タミヤのパッケージを飾った人気の高い6人の名匠たちの作品を、A4判の大きなサイズであますところなく再現しました。戦車や装甲車、軍用車輛のほかに、火砲に輸送車両、オートバイに軍馬、各国軍の兵士や将校たちの姿まで収録。
 模型ファンの愉しみばかりでなく、近現代の世界が造りだしてきた陸上兵器の造形、機能美、またそこに注ぎ込まれた人々のエネルギーをも感受できる、興味の尽きることのない画集として仕上がっていると思います。

 

おもな収録作品:[ドイツ]Ⅱ号戦車、Ⅲ号突撃砲、Ⅳ号戦車、パンサー、タイガー、キングタイガー、レオパルド、8トンハーフトラック、ハノマーク、ケッテンクラート、キューベルワーゲン、シュビムワーゲン/[アメリカ]シャーマン、パットン、ウォーカーブルドック、エイブラムス、ブラッドレー、グレイハウンド/[ソ連]T34、KV-1、T10、T62/[イギリス] マチルダ、クルセーダー、クロコダイル、チャーチル、チーフテン、チャレンジャー/[日本] 97式中戦車、61式戦車、74式戦車、90式戦車……ほか

 

掲載アーチスト:大西將美、島村英二、福島励史、福村一章、江間浩司、青島敏行

山本美保さん失踪事件の謎を追う
――拉致事件の闇

1912

1912_2














荒木和博=著

四六判上製 二三二頁 定価一八九〇円

 〇甲府で起きた失踪事件の不可解な顛末
 二十八年前(一九八四年六月四日)に山梨県甲府市から忽然と姿を消し、十年前(二〇〇二年)には北朝鮮による拉致の可能性が浮上、しかしその二年後(〇四年)、DNA鑑定を根拠として山梨県警から「失踪直後に死亡」と発表された山本美保さん。本書は、この県警発表が矛盾だらけとわかって以来、美保さん失踪事件の謎を追及してきた荒木氏が、DNA鑑定の分厚い壁の向こうに、県警レベルを超えた強固な意思があることを察知するまでの「闘いの記録」です。衝撃的な内容であると同時に本書は、なぜ拉致問題の解決がこれほどまでに長引いているのかという疑問に対する一つの答えを示すものでもあります。

 〇DNA鑑定以外の資料は別人を物語る
「図書館に行ってくる」と言って家を出たまま失踪した美保さんは当時二十歳。四日後に新潟県柏崎市の海岸でセカンドバッグが発見されたほかに手がかりは一切なかったのですが、小泉総理訪朝の年に、美保さんの双子の妹・森本美砂さんは「姉は北朝鮮にいるのではないか」と考え、救う会に問い合わせをします。その後、荒木氏が代表をつとめる特定失踪者問題調査会は、美保さん失踪は「拉致の可能性が高い」と判断。地元甲府では、美保さん・美砂さん姉妹の同級生らが中心となって支援活動が盛り上がり、二十万人の署名が集まります。近々美保さんの消息が明らかになると思われていたところに、降ってわいたように行われた県警の〝死亡〟発表。一年前に採取した美砂さんの血液と、美保さん失踪から三週間後の一九八四年六月二十一日に山形県遊佐町の海岸で発見された身元不明遺体の骨髄のDNAが一致したというのです。ところが後に家族が見た遺留品の写真や司法解剖の鑑定書は、山形の遺体は明らかに美保さんとは別人であることを物語っていました。着衣のサイズや身体的特徴が異なるだけでなく、失踪からさほど時間が経っていないにもかかわらず遺体の一部はすでに屍蝋化し、歯が十三本もなくなっていたのです。

 〇〝拉致問題幕引き〟のシナリオがあった?
 家族や荒木氏はこれまで、山梨県警に対して発表の矛盾点を何度も質してきましたが、今にいたるも合理的な回答はなされていません(質疑応答は5章、6章に詳述)。DNAの鑑定書を公開することも拒否しています。こうしたやりとりから荒木氏は、美保さんの〝死亡〟発表は県警の本意ではなく、警察庁、さらには当時の政権中枢の指示によるものだったのではないか、政府が拉致と認定していない特定失踪者のシンボル的存在となった美保さんの〝死亡〟を宣告することで、拉致問題全体の〝幕引き〟を図ろうとしたのではないかと見るようになります。その先にあるのは日朝国交正常化でしょうか。県警発表を境に、全国で最も活発だった支援運動は急速にしぼみ、メディアの関心も薄れていったのですが、このことは荒木氏の見立てを裏づけるものと言えます。
 それにしても県警・警察庁をはじめ関係者は、これだけ疑惑に満ちた事件にどう決着をつけるつもりなのでしょうか。またぞろメディアの前でトップが頭を下げ、陳謝して終わるのか。確かなことは唯一つ、一刻も早く真相を明らかにしないかぎり、当局が受けるダメージは今後ますます大きくなっていくばかり、ということです。

2012年7月23日 (月)

日米開戦の人種的側面 アメリカの反省1944

1911

1911_2















カレイ・マックウィリアムス=著 渡辺惣樹=訳

四六判上製 四四〇頁 定価二七三〇円 二〇一二年七月

 〇太平洋戦争開戦史の最重要史料
 人種問題はきわめてデリケートな問題であり、軽々に論じることが憚られるテーマといえます。しかしながら、人種問題がときに現実の政治に重大な影響を与え、歴史を動かす要因となっていることは間違いありません。本書は一九四四(昭和十九)年に米国で出版されたPREJUDICE Japanese-Americans : Symbol of Racial Intoleranceの全訳で、真珠湾攻撃以降の米国における日系人強制収容の実態を描いたものです。著者のマックウィリアムス氏は一九〇五年、コロラド州生まれの法律家。一九三八年から四二年までカリフォルニア州の移民・住宅局長をつとめました。移民行政の現場にいただけに、本書では日系社会の特異性や世代間ギャップにまで踏み込みつつ、米西海岸で厳しい監視下にあった十万人の日本人移民の戦時下の悲劇を詳述しています(3章~6章)。
 本書は現在進行形(当時)の記録にとどまりません。同じく敵国となったドイツ系、イタリア系には及ぶことのなかった苛酷な取り扱いの背景として、一九〇〇年前後からカリフォルニアで激しくなった反日本人の動きを取り上げ、カリフォルニアと日本のあいだで起きていたこの局地的な〝戦争〟が、しだいに国家間の戦いへと拡大していく経緯を冷静な筆致で跡づけています。驚くべきは本書が太平洋戦争のさなかに書かれたことでしょう。戦後日本では、太平洋戦争の起源を内向きに捉えて反省材料にするといった傾向が強く、相手国たる米国の事情は看過されがちでした。人種問題という悪質な、そして双方の外交努力をもってしても克服し得なかった問題を米側が抱えていたと指摘する本書は、日米開戦史の見方を一変させるほどのインパクトを持つ重要史料といえます。

 〇誰が〝反日本人〟を煽ったか
 このように本書の真価は、カリフォルニアにおける日本人排斥が日米開戦へといたる歴史がたどられているところ(1章、2章、7章)にあります。大統領ですら抑え込むことができなかった日本人排斥の急先鋒となったのはカリフォルニアのアイルランド系移民です。日本人に仕事の場を奪われることへの恐怖、日本が日露戦争に勝利したのみならず憎しみの対象だった英国と同盟関係を結んだことからくる敵意がその背景にあります。これに労働組合、農民共済組織、新聞メディア(特にハースト系新聞)、政治家が加わります。黒人問題を抱える南部諸州の政治家、WASPの優生学論者もカリフォルニアの動きを後押しします。日本の軍部がカリフォルニアの日本人排斥を利用して強硬路線に転じたのは確かだが、しかし日本の軍部とて無から有を生みだしたわけではなく、原因を作ったのはあくまでもカリフォルニアであるとマックウィリアムス氏は断じています。
 本書を訳した渡辺氏は幕末以来の日米関係史を捉え直すべく米英史料を広く渉猟、『日本開国』『日米衝突の根源 1858―1908』(いずれも小社刊)を上梓していますが、本書はその資料収集の過程で発掘した一冊です。本書の優れた解説となっている「訳者まえがき」で渡辺氏は、カリフォルニアが当時の日本のエネルギー資源(石油)の生命線を握っていたことにも言及しており、この視点も含めて、一九〇八年以降の米国の動きを中心とした「日米開戦の起源」を鋭意執筆中の由です。

« 2012年6月 | トップページ | 2012年8月 »