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2012年9月12日 (水)

日常生活で仏(ほとけ)になる方法

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斎藤孝 著
四六判 並製 208ページ 定価1470円 2012年9月

仏教をもっと生活に活かそう!
斬新で、面白い「仏教的生活のススメ」。


●齋藤孝流、仏教の新しい解釈

 タイトルの「仏(ほとけ)になる方法」と聞いて奇異に感じた方が多いかもしれません。「仏になる」というのは「死ぬ」方法ということではなく、「ブッダになる」「悟りを開く」という意味です。「仏=ブッダ」とは「目覚めたもの」「覚者」という意味です。
 著者の齋藤孝氏は小社刊『声に出して読みたい日本語』で有名ですが、もともと「身体論」「教育論」の分野が専門分野です。仏教については長年関心があり、「ヨガ」「呼吸法」などと結びついた「仏教的認識」「全人的生き方」に共感を抱いてきました。本書では、現在の「葬式仏教」ではなく、ブッダの生きた時代に帰って、その本質的意味(生きる哲学)を現代に蘇らせようという、なかなかに斬新な試みを行っています。

●現代日本人に、元気をあたえる五感を使った仏教的生活

 閉塞感がある今の日本社会を生きていくために、古代インドのブッダの教えは、どのように生かされるべきでしょうか。実は今の仏教は、2千年の歴史の中で、さまざまな他宗教が混在し、本質が見えなくなっていると著者は指摘しています。本来のブッダの教えは、肉体と精神を活性化し、死後の世界などない現世を受け止め、明るく合理的に生きていくことを勧める、世界認識の方法なのです。
 その方法は「大地に寝転んで空をあおぐ」「ろうそくの炎を見つめる」「仏の半眼モードになる」などから始まって、「呼吸法」や「坐禅」の方法に進み、果ては「死体のポーズをとる」「戒名をつける」などといった少々過激な方法にまで至ります。これは身体と心の全体を使った意識を高める方法であり、著者が「プチ悟り」とも呼ぶ「強い自分」になるための誰もができる簡便な方法でもあります。
 著者の説く「仏教的生活」はけっして今日の仏教やその教えを全否定するものではなく、
良いところをそのまま吸収し、日本人にあったやり方で行おうという点で、実用的です。今日からでも、仕事や勉強の合間にすぐ実践できそうです。
 抹香くさい仏教ではなく、新しくおしゃれな「仏教的生活のススメ」として本書はきわめてユニークな主張を説いている書といえましょう。

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