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2013年3月13日 (水)

最後の日まで毎日が贈り物
――がんと共に生きた医師の18か月のメモワール

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リー・リプセンタール著 小西敦子訳

46判上製/192頁/定価1680円

◇最高の「死ぬ準備」は、日々を精一杯生きること――
 この本は、52歳の若さで余命1年の末期がん(食道がん)と宣告されたアメリカ人医師が、残された時間を自分らしく過ごすためにしたこと、考えたことを率直に綴った手記です。原題は「Enjoy Every Sandwich」で、著者は人生をサンドイッチに見立て、その一口ひとくちを味わい、日々をエンジョイすることが大切であると説いています。がんに対して「闘いモード」で挑めば、患者は最後にはかならず敗者になってしまいます。そうではなく、人生を精一杯に生きることは病の有無とは関係ない、という気づきこそが大切なのだと著者は説くのです。「自分の余命、抗がん剤治療、放射線治療、そして愛する人々を助けられない無力さに直面したことが、私にとって人生最大のチャレンジ」になったと述べる著者ですが、そのことで「これまでにない生命力を実感した」とも書いています。思いもよらないタイミングで人生の最終章を迎えることになっても、著者の日常はそれまでにない輝きを見せるのです。「あなたもいつか自分の寿命と向き合うだろう。そのとき、人生をじゅうぶん生きて、何の後悔もなく、よく愛したと思えるように願ってやまない。その日が死ぬのによい日になることを願う」という一文で本書は結ばれています。死について考えることは誰にとっても簡単ではありませんが、毎日を精一杯生きることこそが、じつは最高の「死ぬ準備」なのだと気づかせてくれる本です。

【目次より】

○運命のBLTサンド――がんが見つかった 
○死の影――「死ぬのにいい日」を探して 
○苦悩はオプション――口を閉じて静かに座る 
○重病人ほど健康的――勝てないものとは闘わない 
○まだ行ったことのない場所――最良の自分と最悪の自分を知る 
○闇のなかで手さぐり――マイナスをプラスに変える 
○「箱」から出る日――その日がよい日になるように 

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