« 目撃者 | トップページ | 映画 果てしなきベスト・テン »

2013年5月15日 (水)

満州航空の全貌
――1932~1945:大陸を翔けた双貌の翼

1977

1977_2













前間孝則著

四六判/上製/416頁/定価2730円(税込)/2013年5月

謎に満ちた「世界に類例のない航空会社」の全貌を初めて描く
 1931年、満州国建国にともなって創設された「満州航空株式会社」。総延長航路2万8千キロ、満州全域に定期航空路網をもち、最盛期には8千人もの従業員を擁した同社は、民間輸送のみならず測量や航空機製造などまで広範に行う、「世界に類例のない」と評された特異な航空会社だった。

 しかし1945年、日本敗戦の直前のソ連軍侵攻を受けて関係資料はことごとく廃棄されたため、この会社の実態の多くは謎につつまれたままだった。航空・技術関係の名著を多数著してきた著者は、数年の歳月をかけてその断片的な資料を読み込み、関係者への直接の取材を重ねてこの「満州航空」の全貌を一冊にまとめあげた。
石原莞爾、関東軍、そして歴史を動かした「極秘の飛行」

 満州航空の特異性は、民間航空活動の一方で「軍」の任務も遂行するというもう一つの貌(かお)を持っていた点にある。それは「軍民両用」「ヒツジの皮をかぶったオオカミ」とも評せられた。陸軍のエース級パイロットを擁し、石原莞爾の関東軍との関係は深く、張学良の拠点の錦州爆撃など満州事変以降のさまざまな歴史的局面で極秘裡の飛行が数々あったという。(本書カバー写真は、錦州に空路より降り立った石原ら一行。毎日新聞社提供)

 本書は、歴史の巨大なうねりのただなかを、軍民両用の貌をもって翔けぬけた「満州航空」という唯一無二の航空会社の、誕生から消滅までの全貌を初めて明らかにした渾身のノンフィクション作品である。

« 目撃者 | トップページ | 映画 果てしなきベスト・テン »

書籍・雑誌」カテゴリの記事