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2014年1月20日 (月)

ニュースでわかる ヨーロッパ各国気質

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片野優(かたの・まさる)
須貝典子(すがい・のりこ)
四六判 並製 432ページ 定価1890円

ヨーロッパはいまや人類の未来を占う実験場とも言える世界。
旅行へ行くならこのくらいの常識を持って欲しい、最新ヨーロッパ事情。

●経済破綻国家でも幸福度は2位のギリシャ人
 デフォルト寸前まで行ったギリシャはなんとかもちこたえた感がありますが、アンケートでは幸福を感じる度合いではヨーロッパ第2位となっています。また国民のメタボ度ではギリシャは1位です。ドイツ人は勤勉癖が抜けず、リゾート地の休暇先でも海辺にトンネルを営々と掘る人がいるそうです。そして、それが崩落して生き埋めになり、しばしばニュースネタになります。
 この本は三面記事や社会ネタから題材を拾い、各国の国民性、民族気質などをユーモラスに綴ったいわば日本の県民性診断ならぬヨーロッパ国民性診断の本です。前著『こんなにちがう ヨーロッパ各国気質』が好評を得たので今回再びこのテーマを追求し、最新のニュース記事を引用しながら現在30数カ国ともなるヨーロッパの国々の現状を、ヨーロッパ在住20年の2人のジャーナリストが興味深く分析・紹介してくれています。そこには日本の社会の有り様を考える上でもさまざまな示唆が得られることでしょう。

●民主主義、日本の未来の行く末は?

 オランダ、ベルギーなどの民主主義先進国ではもはや同性婚や安楽死も認められ、売春、麻薬もオーケーとなっています。総じて北部の国家は高福祉で国民の権利も極端なほど認められています。ノルウェーの刑務所の至れり尽せりの設備などは驚かされるほどです。一方、ギリシャ、スペイン、旧ユーゴのバルカン半島の諸国は経済は立ち行かなくとも豊かな文化や伝統を感じさせます。この各国の法律や政策のバリエーション、税制や福祉政策、環境保護策や働き方(半ズボンにTシャツという最もラフな服装の公務員はハンガリーだそうで、スーツ着用度の比較アンケートが紹介されている)など、千差万別は面白いだけではなく、日本にとっても示唆的です。われわれはどこに向かっているのか、どのような社会システムを選ぶべきか、ヨーロッパはさながら実験場とも言える存在です。

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