« 2014年1月 | トップページ | 2014年3月 »

2014年2月

2014年2月19日 (水)

地図で読む東京大空襲
――両国生まれの実体験をもとに

2037

2037_2













菊地正浩(きくち・まさひろ)著
A5判 144ページ(カラー64ページ) 定価(本体2200円+税)

69年前の3月10日、東京下町は一夜にしてどのように焼失したか。
戦前の両国の暮らしと封印していた空襲体験を回想。

●著者は六歳で空襲を体験
 本書の著者は六歳の時、両国で東京大空襲に遭遇、家族とともに命からがら逃げおおせた経験を持っています。東京大空襲は今から69年前、昭和20年3月10日、太平洋戦争末期に米軍により下町を中心に大規模爆撃があり、10万人という途方もない人命が失われた事件です。このことについては多くの記録がありますが、体験者も過半が高齢化し記憶もうすれつつあります。著者は恐怖の体験を知る最後の世代として長らく封印していた体験談を後世に残すためにも書いておこうと決意し本書を出しました。著者は昭和14年(1939年)、両国は回向院裏の生まれ、戦前の愉しい下町の暮らし(相撲と花火の街)が一瞬にして阿鼻叫喚の惨事になる過程を生々しく描いています。「私には幼馴染がいない」という言葉には辛くも逃げおおせた著者の感懐がこもっています。

●地図に見る大空襲の惨状
 著者は地図会社ゼンリンの元役員で、仕事をきっかけに地図研究を始めました。ゼンリンの前身、日地出版の被災地図は昭和20年の被災直後に記録された唯一の地図であり今でも貴重な資料です。本書に収められているこの原図を見ると著者の住んでいた本所区(現墨田区)はほぼ真っ赤に塗りつぶされており、焼き尽くされたという言葉がぴったりの惨状を示しています。本書の前半では江戸以来の両国の街の変遷と著者の体験を地図を使って再現し、後半では被災地図の作成活動や他の地方都市の空襲の記録など、空襲と地図をめぐる話題をより広く提供しています。
 本書は再び巡ってきた記念日の前にあの大惨事を改めて考えるために好個の材料を提供してくれていると思います。

百姓たちの水資源戦争
――江戸時代の水争いを追う

2036

2036_2













渡辺尚志・著   
四六判・上製/272頁/定価(本体1800円+税)

水を法外に奪う村と猛反発する他村との、生存をかけた熾烈な戦い!
河内国で300年続いた水利闘争を一次史料から詳細に読み解き、江戸時代の水争いの諸相を網羅する

 江戸時代の百姓たちにとって、川や池からの農業用水の確保は死活問題でした。近隣の村々は用水組合を結成して円滑に取水するためのルールをつくりますが、水不足の際には、用水路の幅を勝手に拡げたりして水を過分に奪う村が現れ、他村との激しい対立を生み、領主や幕府のもとでの訴訟闘争に発展しました。

 本書では、江戸時代の優れた用水・治水の知恵や水争いのパターンを網羅的に押さえつつ、ケーススタディとして、現在の大阪府域の村々の300年にわたる水争いの歴史を一次史料から詳細かつ分かりやすく読み解いていきます。中世には暴力によって解決されていた水争いが、江戸時代には交渉や裁判によって解決されるようになり、明治維新を迎えると、土地所有者しか水争いに参画できない状況へと変容していきます。

 水争いが頻発する背景には、水資源の希少化がありました。江戸時代は、ヒトと自然が調和した理想的なエコロジー社会ではなかったのです。そのなかで、百姓たちは、いかに資源を有効かつ持続的に利用するか知恵を絞りました。水争いとは、その過程で起こった軋轢(あつれき)なのであり、争いをセンセーショナルに捉えるだけでなく、争いの原因や背景、解決法にも注目して、そこにヒトと自然、ヒトとヒトとのよりよい関係づくりの努力の足跡を読み取ることも大切です。

 現代においても、九州北部の諫早(いさはや)湾の締め切り干拓を解除するかどうかが大きな問題となり、群馬県を流れる吾妻(あがつま)川の八ッ場ダム建設についても賛否は分かれています。水をめぐる対立はきわめて現代的課題でもあるのです。歴史に関心のある方はもちろん、現代の資源・農業・環境問題に関心をお持ちの方にも是非ともお勧めしたい本です。

仕事も人生もうまくいく 人間関係「間合い」術

2035

2035_2















向谷匡史(むかいだに ただし) 著
四六判並製/224頁/定価1365円

■ちょっと「間合い」を変えるだけで人間関係は劇的に変わる!
 <間合い>とは本来、武道の言葉で、相手と対峙したときの距離のことを指します。一歩踏み込めば自分の攻撃が相手に届き、一歩退がれば相手の攻撃をかわせるという微妙な距離感です。実は、人間関係でトラブルを起こす人の大半は、この「間合い」の取り方を知らないため、相手との距離が近すぎたり、遠すぎたりすることで、気まずくなったり、険悪になったりするというのです。
 人によって、心地いいと感じる距離感はまったく違います。本書では職場や取引先、飲み会、家庭などさまざまなシーンでの実例をもとに、間合いの取り方から詰め方までを紹介します。とくに嫌な相手ともストレスなく付き合える“かわしの間合い術”は必読です。ややもすると自分と気のあう仲間とだけしかつき合わず、交友関係が狭い若い世代にはとくにおすすめします。
 春に向けて、入学や入社、異動など新しい人間関係をつくる場面が増えてくるこれからの季節に、本書はとりわけ役に立つこと間違いありません。「間合い」をちょっと知っているだけで、目上の人や異性、さらには境遇や価値観の違う人や外国人まで誰とでも自然に打ち解けた良好な関係を築けるようになります。ぜひお試しください。

■目次より
1章 ここから始めると簡単! リアクションの「間合い」術
2章 ムリなく相手に近づける! ちょっぴり心を開かせる「間合い」術
3章 会話にすんなり溶け込める! からみ上手になる「間合い」術
4章 いい関係を長続きさせる! 親密感を深める「間合い」術
5章 イヤな奴をストレスなくかわす! 肩すかしの「間合い」術
6章 存在感と好感度が同時にアップ! 変幻自在の「間合い」術
――どんな相手ともラクにうまくいく47の「間合い」のテクニックが満載!

2014年2月12日 (水)

新・女性のための運転術

2034

2034_2















徳大寺有恒 著
46判/並製/224頁/定価1,365円

◆数多くの女性ドライバーを上達させてきた名著の新訂版!
 本書は自動車評論家の徳大寺有恒さんが1980年に初めて著し、以降、改訂を重ねながら累計20万部のロングセラーとなっている名著『女性のための運転術』の最新改訂版です。これまで多くの女性ドライバーの上達を助けてきた定評ある解説やアドバイスを継承しつつ、最新の道路事情・クルマ事情に合わせてリニューアルしました。
 技術の進歩により、いまやクルマの運転にはほとんど体力を要求されませんが、それでも多くの女性が運転を苦手と感じています。右折、合流、高速道路、車庫入れなど、苦手とされる項目はたくさんありますが、本書はそれらを項目別に、なぜ苦手と感じるのか、それを解決するにはどうすればよいかを、具体的かつ丁寧に説明していきます。

◆女性ドライバーの苦手の原因を根本から研究、とにかくわかりやすい解説
 たとえば、車線変更の苦手について。女性はアクセルを深く踏みたがらず、減速しながら車線変更してしまいがちですが、これは逆に加速しながらやるとうまくいくのです。自分のクルマは車線をまたいで斜めに走りますから、隣の車線を走るクルマよりも長い距離を走ることになります。ですから斜め後ろのクルマに追いつかれないために、少しスピードを上げてやる必要があるのです。このように、少し理屈がわかれば、躊躇しがちだったアクセルの踏み込みも、スムーズにできるようになるでしょう。
 徳大寺さんによれば、運転とは体力や度胸でするものではなく、アタマでするもの。ですから、ちょっとしたコツ・理論を知っておこなえば、すべての苦手は解決可能です。本書では100ちかい項目についてコツを伝授、ひとつずつ、女性ドライバーの苦手を解決していきます。

◆いま、本書が必要とされる理由とは?
 地方では公共交通機関が衰退し、クルマがなければ生活に困る状況は、より深刻になっています。通勤・通学、買い物、高齢の家族や子供の送り迎えなどの必要から、女性が運転しないで生活することはいまや難しいでしょう。そんな中、『女性のための運転術』のニーズも、一貫して高く、運転の安全を心配するお父さんが、娘さんや奥様に読ませようと買ったという話も、数多く寄せられてきました。実際に読んだ女性ドライバーからも、「まさに目からウロコ!」「人生が変わりそう」「なるほどと思うことばかり」など、大絶賛の反響をたくさんいただいています。リニューアルした最新版も、たくさんの女性ドライバーに読んでいただき、より安全にクルマを楽しんでもらえることを願っています。

« 2014年1月 | トップページ | 2014年3月 »