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2014年3月12日 (水)

声に出して読みたい古事記

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齋藤孝 著  
四六判 並製 224ページ 定価1470円

最古の日本語から日本語本来の力を感じ取ることができる。
日本人が古来もつ感覚、世界観に近づいていける。


●最古の歴史書に書かれた奇怪な物語
 『古事記』は七、八世紀に成立した日本最古の歴史書で、後の『日本書紀』が大和王朝の正史であるのに比して、神代の国生み伝説を稗田阿礼の口承をもとに記録しただけに歴史とも神話とも区別のつかない奇怪な物語が語られている書物です。詳細に読めばとても面白い文章ですが、古語特有の難解さや退屈な部分もあり、なかなかとっつきにくいところがあります。しかし、『古事記』は日本人とは何かとか日本語とは何かということを考える際にはとても重要な文章です。天岩戸伝説(アマテラスオホミカミが岩屋に隠れたのを皆で誘い出す話)、因幡の白兎伝説、ヤマタノオロチ退治など、昔は教科書載っていて誰もが知っていた話が一時忘れられようとしていましたが、いまふたたび日本人のアイデンティティを求める要求に応えて注目されています。
 この本では主だったエピソードを抜粋し、大活字、総ルビ付きで紹介し、意味や現代語訳などを補っています。また著者の齋藤孝氏による卓抜な解説を適宜挿入して、『古事記』の示す世界観をわかりやすく読者に提供しています。

●朗誦することで日本語の魅力・活力に触れることができる
 「声に出して読みたい日本語」のシリーズの一つとして『古事記』を出すことはこの本の趣旨にとてもかなったことであると著者は述べています。『古事記』こそ声に出して読むことにふさわしいテキストだからです。原文は漢字だけの文章であり、口承された物語を輸入された中国伝来の漢字を表音文字として使って記録しています。本来の大和言葉がどんなふうに発音されていたかは正確にはわかりませんが、古来の研究によってほぼこのようであったという読み下し文として(ルビも振って)、現在遺されています。これを声に出して読んでみましょう。不思議な語感ですが、ある種の力強さがあり、日本語とはこんなものであったのだと感心させられます。古代日本人の心に触れることができるというか、日本人の世界観を自分のものにすることができます。不思議で奇怪なエピソードの数々、面白い語感の神々の名前や語り口、こうしたものを味わうことで私たちは日本人の伝統やアイデンティティを再確認することができるでしょう。

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