« 考える力がつく算数脳パズル 迷路なぞぺー | トップページ | できる人はダラダラ上手
――アイデアを生む脳のオートパイロット機能 »

2014年4月18日 (金)

加工食品には秘密がある

2048

2048_2














メラニー・ウォーナー著/楡井浩一訳
四六判/並製/304頁/本体1850円

食卓に欠かせない「加工食品」の驚きの実態を
綿密な取材をもとに客観的に解き明かす

 フォーチュンやニューヨークタイムスで活躍する女性記者が、さまざまな加工食品の「製造現場」を綿密に取材して書きあげた驚きのノンフィクション作品。
 賞味期限を過ぎても腐らない食べ物への疑惑から説き起こし、「白い粉だらけ」の加工食品見本市、腐らないチーズ、栄養がありそうでないシリアル、植物由来ではないビタミン添加物、管理当局が追いつかない厖大な食品添加物、工業製品としての植物油、食欲をそそる香料の秘密など、さまざまな情報を紹介する。
 その筆致は、糾弾や暴露するような厳しさはないが、圧倒的な事実が並んでいくことに、はじめは笑いを誘いつつもやがて背筋が寒くなってくるはず。
 本書を通じてみえてくるのは、加工食品業界が、効率優先・ビジネス優先の志向性にのって先端技術を投入することで「新しい食品」を次々と生み出していることと、その食品の安全性、健康への影響などの検証が追いついていない現状だ。
 また本書でわかってくるのは、人間が食べ物をどのように体に摂りいれているか、その機構はじつはまだよくわかっていない、ということ。たとえば食物繊維は内臓の浄化のみならず、消化の速度をあえて遅らせるという意味もあるようだ。加工食品業界ははたして、人間の消化機能をしっかりとふまえて食品をつくっているのか。
 いつまでも腐らないディップの話、そして、放置しておくと「液体」になったチキンナゲットの話が本書には出てくる。いったい、私たちが食べているものの正体は何なのか。あふれかえる加工食品の数に比して、その実態についての情報はまだ豊富とはいえない。あらゆる消費者にぜひ読んでいただきたい一冊である。

« 考える力がつく算数脳パズル 迷路なぞぺー | トップページ | できる人はダラダラ上手
――アイデアを生む脳のオートパイロット機能 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事